2022/07/17 16:20
シチリアに次いで2回目の登場です。私は主にソムリエールを海外ワイナリーに連れて行くというのが役割なので、ついつい旅行記が中心になりますが、ご容赦願います。
ヴィーニョヴェルデ、俗に緑のワインと呼ばれていますが、私がそれを知ったのはワイン仲間の本山のラパンさんのイベントでした。それまでの白ワインはシャルドネ、ソーヴィニヨンブラン、セミヨン、リースリング、甲州、グリューナーフェルトリューナー(これを知っていたのはオーストリアを旅したから)くらいしか飲んだことがなくて、ヴィーニョヴェルデは新鮮でした。おかげで行ったことのない、ポルトガルに行こうと決めました。‘16年春のことでした。(‘19年のシチリア・ドンナフガータもラパンさんがキッカケでした。)
羽田からフランクフルトで乗り換え、リスボンへ。空港でレンタカーを借りました。
SUVで予約していましたが、Landrover Discovery(だったと思います)とAlfa Romeo Stelvioが用意されており、走りのイメージからAlfa Romeo Stelvioを選びました。この選択が私の以後のクルマ生活を変えてしまうことになりました。
先ずは空港からリスボン港辺りのホテルに移動、チェックインし、近くを散策すると
海沿いに「発見のモニュメント」がありました。大航海時代の英雄(探検家に限らず、科学者、芸術家、宣教師なども)を船に乗せて表現されたもので、古くは1940年の国際博覧会に造られたもので、英雄の最初の一人、エンリケ航海王子の没後500年の記念事業として1960年にコンクリート製に再建されたそうです。先頭はエンリケ航海王子ですが、その後は左右に分かれて東側にはヴァスコ・ダ・ガマ、マゼランやフランシスコ・ザビエルなど16名、西側には私の知った人はいませんが15名が描かれています。
大航海時代のポルトガルの凄さを感じさせるものでした。1549年鉄砲伝来、日本にも馴染みのある国ですよね。夜は近くの海鮮料理の店に行きました。貝類なども含め、新鮮な素材に満足したことを覚えています。
リスボンから北上しますが、有名なところではコインブラ、世界最古の大学がある所です。
そして幾つかの観光地を回りながら、スペインに入ります。最近、NHKで巡礼の路で紹介されたサンチャゴ・デ・コンテスポーラを初めて訪れました。カトリックの方にとっての聖地。フランス国境から、ざっと700km、歩いて(中には自転車で)来られている方が大勢みえました。
その後、更に北上して海に面した街、ア・コルーニャに到着しました。
夜、シーフードとアルバリーニョを楽しむために出かけましたが、毎回思いますが、
ここでも家族連れが目立ちました。スペイン人は家族を大切にしていますね。
折り返し、一番の目的地のポルトガルのアルバリーニョのワイナリー、ソアリェイロを目指します。約束は13時だったのですが、オンタイムで到着すると「早いわね。まあ良いけど」の返事。実は未だ12時だったのです。これはポルトガルはグリニッジ標準時を採用しており、スペインがヨーロッパの殆どの国と同様にグリニッジ+1時間を標準時にしているので1時間の時差が生じていたのです。
冷涼なガリシア地方の海洋性気候からアルバリーニョを想起しますが、スペインからポルトガルに入った、このような山間地でも造られているのです。このような眺めの綺麗な部屋でテイスティングさせていただきました。
ソアリェイロを出て、南下、ポルトガルの語源になった北部の都市、ポルトを目指します。
東から西へ流れ、大西洋へそそぐドウロ川の河口近くにあります。ここでのワインは酒精強化ワインのポートワインです。日本では古くに赤玉ポートワインがありました。サントリーの創業者 鳥井信治郎が明治の末にワインの販売を始めます。最初はスペイン産ワインだったそうですが、当時の日本では酸味のせいか売れ行きが芳しくありません。そんな時、食後に出されたポートワインを飲んで、「日本人にはこの甘みや!」と赤玉ポートワインを開発、販売に至ります。米一升が10銭の時代に赤玉ポートワイン一瓶38銭だったそうです。
サントリーらしい斬新な宣伝(日本初のヌードポスターもありました)で、ロングセラーになったそうです。ウイスキーの前にワインがあったのですね。
ポルトは美しい街でした。ドウロ川の上流の急な斜面で取れる葡萄からポルト酒が造られます。
橋の上ではメトロ路面電車が走ってました。
そのポルト酒の造り手、テイラーズを訪ねました。
歴史や製法を丁寧に解説されていました。
テイラーズでの解説では、とにかく英国から求められ、ポートワインを造ってはドウロ川から船に載せては輸出していたそうです。そのせいか、この地域ではポートワインが生産の中心になったようです。かつては英国はワインの生産地ではなく、王室をはじめ世界をリードする消費地であったのか、英国領のオーストラリア、ニュージーランド、南アフリカなどでもワイン造りを奨励したそうですが、ポートワインでも影響力があったのですね。
現在は温暖化の影響で英国でもワイン造りが始まったそうですが、楽しみですね。
ポルトからリスボンに戻る途中で大西洋に面した漁村、ナザレに立ち寄りました。
そこでランチを摂りましたが、日本では今や懐かしい「イワシの塩焼き」を食べました。
ポルトガルはイワシやらタラやら日本でも馴染みのある食事が多いようです。
ナザレの海岸
イワシのグリル
ワインにとってポルトガルは大切な国です。
それはコルクです。ポルトガルは世界一のコルク生産国です。
コルクの木の皮からコルク製品が作られますが、
ワインの栓だけだなく、財布や眼鏡入れ、小さなカバン、スリッパなど
多くのモノが造られており、お土産でも買って来ました。
コルクガシの木
コルクの木の皮からコルク栓が作られる様子と、お土産で買ってきたコルクでできたミニポーチ。
そんなこんなで再びリスボンに戻りました。最後なので丘の上のホテルにしました。
港には豪華なクルーズ船が入っていました。
夕景も綺麗でした。
リスボンからスペイン北部のガリシアのア・コルーニャまで約1200km。
その往復とあちこち立ち寄ったので全走行は2600kmくらいでしょうか?
当時からSUVが人気になりつつあったので、今回Alfaromeo Stelvioに初めて乗りましたが、乗った瞬間、今までのSUVとは異なる乗り味でした。驚いたのはコーナーでハンドルを
切ってもロールしないんです。また、高速道路での走行性、パワーに驚き、ガソリンスタンドで給油するまで、これがディーゼルであることにも気が付きませんでした。とにかく、
その安定感と操縦性にすごく安心して、楽しんでドライブできました。おかげで一昨年、デーラーの試乗車落ちの中古車を見つけ、即買いしてしまいました。
初めてのポルトガルでしたが、他のヨーロッパの国とも違って、親しみを感じ、落ち着いた
旅だったように思います。海産物を結構食する日本と似た食文化のおかげなんでしょうか?
又、ヴィーニョヴェルデ、とりわけアルバリーニョは日本でもポピュラーになりつつあるように思います。この後、訪れた新潟のカーヴドッチさんでも造ってましたね。
これからの暑い時期には、キリリと冷やしてシーフードと合わせたいですね。
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